maguro_ryo’s blog

だいたい20歳の人間がだいたい適当に書くやつです

緊張の日

私が目を開けたらそこは暗いミニバンの後部座席だった。運転席と助手席にはグレーの混じったようなトーンの服を着た人が一人ずついて、私の様子を気にしていたのかいなかったのか、私はそれを気にする暇がなかった。目を開けたらすぐに、意識が立ち上がった。それでなぜか「やらなければならない」と思って、手に持っていた拳銃で右目を撃ち抜いた。

 

私は追われていて、次のシーンでは宙に浮きながら必死にワセリンを買おうと探していた。街は私の育った街に酷似していて、電線がいい高さにあるせいで、宙に浮くその浮き具合が難しく、私は手加減した。ワセリンはどのコンビニにも売っておらず、最後には、ドラッグストアの地下に降りた。追手は追っていた。私は地下カウンターにいた二人の薬剤師にワセリンを頼み、やっと喉の奥に塗ってもらい、追手が来るのでカウンターの中に隠れた。肉体だけを隠して、たましいはカウンターに立った。追手が私を探して降りてくる。私のたましいが、薬剤師の横に立ち並んで、「私の肉体はどこにもいません」と、話す。